刺客の手口
【前回からの続き】
闇の勢力は、人の弱い部分を見つけるのがうまいです。
そこから巧みに取り入り、ターゲットにへばりついて本来のミッションが達成できないよう邪魔をしてきます。
トウキの弱点は、ファミリーにベタ甘なところです。
逆に美人局や肉親の情、病気などは効かないので、ほぼほぼファミリー関係か兵糧攻め(金欠にさせる)で侵入してきます。
※ちなみに取り付く本人が免疫力高い場合は、外堀埋める感じで周りにいる弱い人(かつターゲットにとって無視できない存在)から侵食してきます。
トウキの作戦は「ファミリーのフリしてやってくる闇の刺客を心酔させ、逆にこちら側に引き込んでしまうことで、闇の勢力の戦力を削ぐ」ことでした。
名付けてミッション「天穂日」w
ですが厄介なことに、トウキはファミリーでないと気づいたらその人物に対して興味を向けません。
それだと相手を懐柔させることはできないので、そこでトウキは自分自身に術をかけたのです。
「刺客と気づいたら過剰なまでに愛する」ように。
この術は効果てきめんすぎました。
自分を貶めようと寄ってきたり、自分を利用しようと近づいてくる存在を、逆にソウルファミリー以上にわかりやすい形で愛してしまうのです。
それは不自然なくらいのわかりやすい愛の形でした。
まるで傍目に「私はこんなにもこの人を愛しています」とアピールしたいがためなのか、というくらい。
それが冒頭に書いた「ベタベタ暑苦しいカップルみたいな愛情表現」でした。
刺客自身も周りの人達も、十分に「トウキはこの人を愛しているな」と感じたら懐柔完了です。
そうすればもう術にかかっている必要はないので、術が自然と解けます。
そして傍からすれば「喧嘩でもしたのか?」と思われるくらい、刺客に対して無関心になります。
(ケンカ別れではないので、ネガティブ波動は出しません。
空気のように扱うというか、視野に入っても見えてない感じです。)
【ではなぜ、これまでは自然と術が解けなかったのか??
それは次の記事で解説します】
ちなみに何でこんな回りくどいことをするのかというと…刺客を倒すとまた別の刺客が送り込まれてくるのです。
でも斬らずに放置すれば、新しく送り込まれてくる事がありません。
それに斬ると粘着されて面倒くさい事が多いので、懐柔がベストでした。
あとこのやり方だと、刺客に愛を与えて自由にさせるので、刺客本人に恨まれる可能性が低いです。
おまけに刺客が、私のファミリーでは相手できないような低次元の存在の相手をしてくれますから一石二鳥。
「やられたらやり返す」だと輪廻に飲まれてしまうので、その意味でもトウキはこの作戦を遂行したかったのだと思います。
(あとちょっと続きます)